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まずそもそも、「たかや」ってどんな人?
マンガやアニメなどに登場するキャラクターに、自身が仮装する「コスプレ」。
現在、コスプレ文化は日本をはじめとした世界中で人気を博しており、
コスプレに関するイベントも連日多くの数が開かれている。
コスプレはまず衣装を準備することから始まる。
だがしかし、当然のことながら衣装代や製作費用にはそれなりの金額がかかる。
そんな中、日本在住コスプレイヤーの「たかや (@tky888tky)」はできる限りお金をかけずに日々コスプレ活動に励んでいる。
以下の投稿が「たかや」のコスプレである。
彼のコスプレは基本3段階で出来ている。
最後のオチに期待して、見て頂きたい。
たかやのポムポムプリンのコスプレである。
は?
と思った読者の方々はきっと平均的な感性をお持ちの方々なので、ご安心いただきたい。
ここで、筆者お気に入りのコスプレをもう1つご覧いただきたい。
おそらく誰もが一度は見たことであるであろう、
「となりのトトロ」のネコバスのコスプレである。
完成度の問題ではなく、情熱が確かにそこにはあると私は思う。
たかやは自身のコスプレ画像をSNSサービスTwitterに投稿しており、
そのクオリティの酷さ、やっつけ感が注目を浴び、
芸能人でもないにも関わらず現在彼のフォロワー数は2万7千人。
そんな今、SNSで大人気の「たかや」とは一体どんな人物なのであろうか。
この度Guidable Japan編集部は「たかや」に直撃取材を行った。
普段のたかやさん。チョコを食べすぎて鼻血が止まらなくなったらしい。
SNSで大人気!そんなたかやの日常に迫る
― この度は、我々Guidable Japanのインタビュー依頼を引き受けてくださり,
ありがとうございます。
こちらこそありがとうございます。
僕は普段家から出ることもなく、人と話すこともないヤマンバの様な生活をしているので、
久しぶりに人と話せて嬉しいです。
― 家から出られないということですが、ご職業はなにをされているんでしょうか?
無職です。なにもしていません。
日々スーパーをはしごして試食コーナーで飢えを満たす、そんな生活を送っています。
― なるほど…。
そんな無職の中、たかやさんは身近にある様々な物を使ってコスプレ活動を行っていますが、
コスプレを始めたきっかけについて教えてください。
特にはありません。
初めにも言いましたが無職で誰とも会わない生活が続き、とにかくSNSでも何でも、人と関わりたいと思って…。
1日中声を発しない生活なんてザラで、
コンビニで「Tポイントカード持ってません。」がその日の第一声だった日には泣きました。
そんな時、SNSなら自分が何か変なことをすれば誰かが注目してくれるんじゃないかなと思い始めました。
― 他人と交流が持ちたくて、コスプレを始められたんですね。
ですが、お仕事の方はよろしいのでしょうか?社会に出ればもっと人と話すことができると思うのですが…。
今その話はいいじゃないですか。
海外のコスプレ文化に触発されて>
― では、コスプレの話に戻りましょう。
現在SNSでは文章やイラスト、写真など様々な創造活動をされている方々が多くいられますが、
なぜたかやさんはその中で「コスプレ」を選ばれたのでしょうか?
僕、ネットで海外の方のコスプレ写真を見るのが大好きなんです。
特にめちゃくちゃなやつが。似てるとは言い難いのに、勢いだけで
「俺はベジータだあああああああああああああああああああああ!!」
なんて言いきっているコスプレなんか大好きです。
めちゃくちゃだけど、本人が楽しんでいるのが画面越しに伝わってきます。
そしてなによりも、キャラクターへの「愛」が伝わってきます。
僕もマンガが大好きですし、あんな感じで自分が楽しみながらやりたいなと思ってコスプレを選びました。
― 海外の方のコスプレも凄いものがたくさんありますね。
たかやさんはそんな海外のコスプレイヤーの人たちに影響をうけたんですね。
この調子でどんどんインタビューさせていただきます。
人気ライトノベル作品「涼宮ハルヒ」シリーズの主人公のコスプレである。
頭の部分にはマクドナルドの「ダブルチーズバーガー」が使われているそう。
かなり無理があるが、どうしても笑ってしまう。
ちなみにこのコスプレですね。後ろから見ると…
実はパンツ履いてないんです。
― 履いてください。
ぼんやり見てそれっぽければ完成
― 撮影などはいつも、どの様にして行われているんですか?
自分の部屋で1人で撮っています。手伝ってくれる友達もいないので毎回1人です。
友達が欲しいです。切実に。
― 撮影者もいないということでしょうか。
そうなんですよ。そのため、ホームセンターで中古で買った三脚を使っています。
友達がいないので三脚を使っているたかや。
一眼レフみたいな良いカメラを買うお金がないので、スマホのカメラを使っています。
お金が欲しいです。ほんとに…。」
たかやのコスプレの撮影風景。この上なくシュールな絵。
大変なのは、このスマホのセルフタイマーは最大で10秒しかないこと。
撮影の流れとしては、
- セルフタイマーを押す
- 10秒カウントダウン
- 10秒以内にたかやが所定の位置につく
- カメラパシャ
- 上手く撮れたか自分で確認
- 失敗
これが一番大変です。
コスプレは遠近法を利用しているものが多いので、
コスプレに使う物と自分の体が上手く重なっているのかの確認ができないんですね。
何枚何枚も撮って、全部失敗だったときは
「クッソおおおおおおおおおおおおおおおおお」
って叫びます。
― 1回のコスプレ撮影で、どれくらいの時間がかかるのでしょうか。
上手くいったときは短時間ですみますが、全くダメなときは2 ~3時間かかったりします。
こんなクソみたいなコスプレに2 ~3時間も。我ながら、ほんと何やってるんですかね。
― 上手く撮れるまで撮影を繰りかえす、ということですが、
沢山撮った写真の中から、実際に投稿する1枚はどの様に決めているのでしょうか。
直感です。
最終確認としては、画像を“薄目”で見ます。目を半開きにします。
薄目だとぼんやりとしか見えないんですが、そのぼんやりの状態でも
「あっ、なんかそれっぽいな」と思えた写真をTwitterに投稿します。
そもそも僕のコスプレなんてしっかり細部まで見ると、全く似てないです。
なので皆さんも僕のコスプレを見るときは薄目で見てください。
薄目で見たらみんな幸せになれます。
たかやのカメラロール。
どのコスプレでも必ず20~50枚は写真を撮っているそう。
コスプレではなく献立
― では、1回のコスプレにかかる費用はどのくらいでしょうか
勿論コスプレによって差はありますが、とにかく安く済ませることにこだわっています。無職でお金がないので、基本的に駄菓子が多いです。駄菓子はめちゃめちゃ安い。
コスプレに使える駄菓子を探すために、「おかしのまちおか」に週6で通ってます。
― 確かにたかやさんのこれまでコスプレはお菓子や食べ物がよく使われていますね。
やはりお金がない中こんなことを続けているので…。
せめてコスプレが終わった後に、自分の食事にもなる駄菓子を選んでいます。
これぞまさに一石二鳥です。
なので多くのコスプレに使った食材が、その日の夜ご飯になります。
たかや自身は「コスプレ」ではなく「献立」と呼んでいるらしい。
― コスプレをするキャラクターはどの様に決めているのでしょうか。
僕が好きなマンガやアニメから選んでいます。
他にも小さいころ母親がよく絵本を読み聞かせてくれて、絵本も好きなので絵本からも。
― やはりたかやさんも自身が好きな作品から選ばれているのですね。
けれども、最近のアニメなんかはあまり詳しくないので…。
近年の人気作品からもコスプレができればもっとRT伸びたりフォロワー増えるんだろうなぁ。
けものの奴とか!
Twitter活動を通して感じたこと
― 現在Twitterでご自身のコスプレ画像を投稿していますが、フォロワーの方々との関わりについてはなにかありますか?
やはり、フォロワーの方が毎回反応してくださったり、リプライをくれるのがなによりも嬉しいですね。
人と交流するために始めたと言っても過言ではないので。
こんなしょうもないコスプレに、わざわざコメントをくださり本当に嬉しいばかりです。
― 「人と関わりたい」がきっかけで始めた活動の、願いがかなったわけですね。
「全然似てない」とか「雑」「汚い」「そもそもお前の顔ブサイク」と言う、誹謗中傷のコメントも全て嬉しいです。
ただ、「食べ物で遊ぶな」というリプライも時々頂いて、それは本当にすみません…。
きちんと僕が全部食べているので許してください。
― 海外からの反応も稀にいただくようですが?
そうですね。
外国人の方が英語やフランス語でコメントをくださるんですが、全く読めなかったのでGoogleにお願いしたところ、
「私の親戚がカーニバルです」と出てきて、意味わからなくて笑いました。
今後の展望
― では、今後の展望などをお聞かせいただけますか。
とりあえず手伝ってくれる友達が欲しいです。
毎回1人だけの撮影で、気がおかしくなりそうなので。
あとは…これからも自分のペースで、Twitterにコスプレ画像を投稿していけたらと思います。
本当は毎日投稿したいんですが、お金がないので。
今の貯金残高が笑えないレベルです。
お金がめちゃくちゃ欲しい。
簡単にまとめると、アラブの石油王が友達に欲しいです。
― 最後に、我々Guidable編集部だけに、たかやさんのコスプレを独占公開していただけないでしょうか?
ええ~~…。急ですね…。
では、これを使います。
― コンソメキューブですか。
そしてコンソメキューブを立てます。
顔を半分メイクします。
あとはその奥側に僕が立てば完成です。
― なんですこれは?
「くまのプーさんを横から見たやつ」のコスプレです。
―真面目にやってください。
たかやのこれからについて
たかやに取材すると前と後で、彼の印象が大きく変わった。
1人でコスプレをするどんな変人が来るかと思っていたら、
ギャグセンスが極めて高い気さくな青年であるように感じた。
これからも、独創的なコスプレ活動を続けていくというたかやさん。
彼の面白おかしいコスプレから目が離せません。